エコキュート 103万台リコールへ
◆パナソニック エコキュート 103万台リコール (2014.07.24)
パナソニック(旧:松下電器)は2003年11月~2013年1月に製造した家庭用給湯機「エコキュート」、103万台をリコール(無償点検・部品交換)すると発表した。同社はエコキュートのトップメーカーで、国内の約4分の1が対象となる。7月25日から専用窓口を設け対応する。
同社によると、エコキュートの熱を生み出す圧縮機の部品が破裂する事故が14件発生しており、リコールは期間中に製造した全208機種103万台が対象。そのうち、自社ブランド「パナソニック」、「ナショナル」が約98万台で、他社ブランドの「コロナ」、「ユーリッチ」が約5万台。無料で点検及び部品交換に対応する。
はじめの事故は2013年1月、兵庫県内の戸建住宅で発生し、これまでに14件が確認されている。このうち、5件は圧縮機の破裂で、付近にあったものが破損したが怪我人はおらず、火災等もなかった。パナソニックによると、原因は金属製の圧縮機の腐食で、機器底板に塩分を含んだ水が溜まると圧縮機を覆う防音材が水分を吸上げ(毛細管現象)、腐食が進行したと説明している。
エコキュートは、大気中の熱を集めて湯を沸かす省エネ型の給湯機で、東京電力とコロナが共同開発した画期的な次世代給湯機として2001年以降に普及しはじめ、国や大手電力会社が中心になって推進したオール電化住宅の普及に拍車をかけた給湯機。料金の安い深夜電力を利用し、翌日分の湯をつくる。これまでに430万台以上が販売されている。