◆住友林業も違反か  3524棟に建築基準法違反の疑い 国土交通省が調査 (2012.08.10)

国土交通省は2012年8月10日、住友林業(東京都千代田区)が40都道府県で建てた木造住宅3524棟で耐火性確保のための国交相が認定した施工方法に適合していなかった可能性があると発表した。
建築基準法違反の疑いがあり、現在、都道府県に調査を求めている。

 

住友林業は「採用した施工方法は検査機関を通じて自主的に安全性を確認しているが、手続きの不備などがあった。国交大臣の認定を受けられるよう申請している」としているが、認定以前に竣工した物件に新基準が適用される可能性は低い。

問題の住宅はいずれも壁や柱、床などに一定の耐火性能を有する「準耐火建築物」で、国交相の認定を受けた工法を採用しなければならないが、住友林業は認定基準を満たしていない施工をしていた。
壁の石膏ボードに使用するビスの長さ不足、同ボードのたわみを防ぐ下地材も使用していなかった可能性が高い。

住友林業によると多くは市街地にある三階建てで1994年以降に建てられた建物だという。
3524棟とは別に都内で施工中の1棟で同様の事例が発覚し、国土交通省が調査していた。